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「学生参加のまちづくり」はこう創る!(亜細亜大学×武蔵境マルシェ:武蔵野市)

 前回ブログで学生参加のまちづくりをレポートした。しかし、現場体験学習は学外授業と教室での座学とを組み合わせて初めて教育力を発揮する。今回は私の担当科目、高校商業の教員教職課程である「商業研究Ⅰ」の15回の指導案の概要を通して、その仕組みを紹介しよう。人を育てる仕事で参考にして頂ければうれしい。

 

将来学生が教員として指導する際の基本テキストである「ビジネス基礎」を教材研究し、商業教員に必要な包括的知識を身につける。

マーケティング科目群:出題頻度の高いマーケティング分野の新設科目である商品開発をとりあげ、学外授業で地域社会でのサービス商品の開発を追体験する。

会計科目群:簿記・会計、財務諸表、原価計算のあらましを理解する。

マーケティング活動・会計活動の統合が良質ビジネスを生む仕組みを知り、また「生徒の感動するこころをどう育てるか」を学び、後期(商業研究Ⅱ)の授業につなげる。

 

 高校商業科の教員に求められる基本力は生徒の「生きる力」を育む指導力である(改訂版学習指導要領, 2010)。「生きる力」とは思考力、判断力、表現力に裏打ちされた課題解決力とされる。この目標に到達するために商業科目の原則履修科目「ビジネス基礎」テキストで座学を、武蔵境マルシェでの追体験を現場体験学習教材として構成した。すべてのプロセス経験を統合して、学生が自分なりの指導力を獲得してくれればうれしい。

[2015.05.15]

 

「学生参加のまちづくり」授業を再開!(亜細亜大学×武蔵境マルシェ:武蔵野市)

 亜細亜大学経営学部教職課程で開講する授業(商業研究Ⅰ、Ⅱ)を受講する学生と武蔵境マルシェで単位取得型現場体験学習を開始した(510日~)。武蔵野市での実施は約10年ぶりの「学生参加のまちづくり」授業。授業では学生らの意思で実施有無も内容も決まる。任せた結果、「自分たちにしかできないことを」と子どもたちとスポーツゲームをやって地域活性化に一役(半役?)買うことを画策中。そのプロセスで先生のタマゴ経験もすることになるだろう。

 彼ら、マルシェをまだ見たことがないというから、5月は、会場設営、販売補助等で参加だ。活動中、マルシェを主催する武蔵境活性化委員会の人たちがユニフォームをその場で脱いで彼らに貸してくれたのを目にした。ユニフォームは仲間と認知されて初めて支給されるのでお金では買えない大事なもの。貸す気持ち、貸してもらえた気持ち。すばらしい場に遭遇した。次回7月のマルシェでは学生は自分たちのイベントを手探りで実施する。こうした「やりながら創る」教育を現場生成型教育という。経験を通じて学生は将来、教員になったとき自らの現場体験学習を企画、実施する力を養う。一方、まちは学生という異分子が入って触媒となることで刺激され活性化する。それら二つの達成が授業の目的である。中小企業診断士と教員のハーフとしての蓄積をフル回転させて、皆さんに喜んでもらえる授業にしたい。

[2015.05.11]