亜細亜大学で全学共通科目教職課程「商業研究」を担当。高校商業の教員養成を目指し、2014年後期は次のステップで進めている。
①簿記の発展として財務分析の基本を指導。簿記技術を教えるだけでなく「何のために使うのか」を指導できる教員になれるように。
②小金井市に本社をもつ「スタジオジブリ」を取りあげた現場体験学習。まず教室でスタジオジブリの財務諸表を教材に①の手法で会社の会計的評価を。さらに三鷹の森ジブリ美術館に出かけ、国内外から集客するサービスの現場をマーケティング的に評価。以上から宮崎監督の引退でその後を喧伝されるスタジオジブリという企業の存在価値について学生なりの考えをもたせる。
③大学の地元、武蔵境の農園で「みんなで育てた唐辛子大収穫祭」にボランティア参加。農業生産者、企業、市民などがなんのためにイベントをやったかに考え、自分のご縁ネットワークも創る。
④体験から、亜細亜大学のまわり(武蔵野市西部地域)に「これが欲しかったんだよ」とみんなが思えるサービスを企画・発表する。
現場体験学習は学生とまちとの予期しない出会いの連続から始まる。だから指導案は途中まで。流れは本ウェブサイト「社会哲学」で紹介したジブリアニメづくりと同じだ。教員が創るのはポイントを描いた何枚かの絵コンテ。後はそれを見た学生が連想を膨らませ、参加者との共鳴から「創りたいヒトが創りたいものに向かってにじりよっていく」プロセスで学生自身が「おしまい」を創る。ホンモノの先生になったときこういう離れ業もできるようになって欲しい。教員と中小企業診断士のハーフにしかできない仕事をこころっとコンサルティングはやっていく。
[2014.11.26]